ラブレターズ

その35(2001.08.20)『110°F』

金沢遠征の帰りに内灘から千里浜のアカシア群生地を眺めながらドライブしたことは、その34で書いた。このとき、土色をした砂を巻き込んでいく波を見ながら、110°Fを思い浮かべた。
この作品の舞台については、はっきりしたことはわからないし、華氏で表現しているのだからたぶん外国だろうとは思うのだが、あの延々と続く砂浜と、フローズンダイキリのような波頭をみて、ぴったりだなぁと思ったのだ。 あの砂浜から見る沈む夕日、どんなだろう。あの波打ち際に身を横たえたら、本当に海のかなたに運ばれていきそうな風景だった。
さらに、かの地の夏は大変に暑い。今回はそれほどには感じなかったが、以前2回ほど夏の能登に行ったときには、あまりの暑さにぐったりしてしまった。フェーン現象に遭えば本当に華氏110度くらいになることもあるのではないだろうかと思える。
このドライブの間、アカシアの林をたくさん見た。松と競争するように生い茂っていた。砂丘の砂よけのために植えたということらしいが、なんだか異国に来ているような気がした。
このたくさんのアカシアが一斉に花をつけて散る風景は、想像するだけですごい。今度ぜひ花の季節に来てみたいと思った。


その34(2001.08.20)名所・旧跡・文学散歩 

わが夫マサノリは名所旧跡めぐりや文学散歩が大好きである。
そういう私も大好きである。ということで、これについてはめちゃくちゃ意見が一致する(^^)
いつも遠征の機会を利用して、積極的に観光している。
きのう、石川公演から帰ってきたが、今回も、しっかり観光にいそしんだ。以下、今回の行動をなぞってみる。
まず小松空港に到着後、レンタカーに乗って金沢に入り、六角堂というステーキのお店でご飯を食べた後そこから見える泉鏡花の句碑を見るところから始まり、石川近代文学館等を見てホテルに到着。その夜はコンサート。コンサートの後はみなさんとの飲み会。ちょっと酔ってしまって、みなさまにご心配をかけてしまった。
翌日は、朝食後そのままタクシーで東茶屋街に行き、箔座であぶらとり紙を買い、お茶屋の中を見学する。さらに加賀藩13代藩主斉泰が母親のために建てたという成巽閣を見学し、一旦ホテルに戻った後石川公演に参加する方々と会って、そのままコンサート。
コンサート後は、ホテルに戻った後タクシーで片町に行き、赤玉でおでんをつついた。
昨日は、朝食後そのまま妙立寺(通称忍者寺)に行き、拝観の予約をとって、待ち時間にすぐそばの本長寺で芭蕉の句碑を見た。次にとても面白い説明を聞きながら、仕掛けだらけの忍者寺の中を拝観。忍者寺の後は、願念寺、成学寺、犀川大橋、長久寺と芭蕉句碑めぐりをして、前日に続いて東茶屋街に行き、久連波で抹茶ソフトクリームをいただく。一旦ホテルに戻りチェックアウトの後は、銭屋五兵衛記念館を見て、その後内灘から千里浜のアカシア群生地を眺めながらドライブした。
午前中のコースでは私の体調が今ひとつだったせいで、見残してしまったところもあったので、またぜひ行ってみたいと思った。
本長寺の句碑を見ていたときに、隣のらくがん屋さんのご主人に会い、いろいろお話をうかがった。このあたりはみんな古いお寺で、どのお寺も何かしらの由緒を持っている。この界隈を見るだけでも1日かかってしまうというお話をされていた。芭蕉の句碑についても、今度はもっとゆっくり見てみたいと思った今回の遠征だった。


その33(2001.08.16)テーマパーク 

わが夫マサノリはテーマパークが大好きである。
今回の遠征でも、もちろんユニバーサル・スタジオ・ジャパンに行った。しかも2日間。
あの猛暑の中、各アトラクションの間を顔にニコちゃんマークをつけて猛スピードで移動する様はすごいものがある。
マサノリは、特にジェットコースター系のアトラクションが大好きで、さらに水がかかればもう嬉しくて嬉しくてしょうがない人である。ジュラシックパークでは「うはっ。これはいい!」などと言いながらはしゃいでいた。写真にも喜色満面のマサノリが映っていた。
マサノリは、ディズニーランドも大好きである。エレクトリックパレードなどでも、「あれは親指姫」だとか、何だとか、童話の話は私より詳しい。初めてディズニーランドでデートしたときも、1つのアトラクションに並んでいる間にも、「次何に乗る?」とはしゃいでいた。
今度、ディズニーシーがオープンする。彼は今からいつ行こうか考えている。


その32(2001.08.13)B級グルメ 

わが夫マサノリはB級グルメが大好きである。
どこかへ出かけるとなると、ガイドブックにせっせとマーカーでチェックを入れている。
先日大阪に行ってきたが、昼間歩き疲れてもう帰るのかなと思っていたところ、
「おなかすいてる?」のひとこと。すいていたので、「うん」と答えたら、タクシーに乗った。
ホテルに帰って何か食べるのかなと思っていた私が甘かった。
なんと、行き先は心斎橋。ホテルとは違う方向だ。「えっ?」と思っていると、そんなことはお構いなしにズンズン歩いている。必死でついていくのに、いつまでたっても目的の場所に着かない。
私の顔は、もう人にお見せできない状態(^^;;;
彼は道に迷っていたのだ。そんなこんなしているうちについたのがCBというお店。
なんと、そのお店はシャングリラのときにも数人の方々と行ったお店だったのだ。マサノリはそのことに気づかずに、店を目指していたらしい(^^;;;
でも、料理は美味しかった。さすがマサノリがチェックしただけある。おなかもすいていたしどんどん食べて、すっかり満腹。とても満足していたところ、「次、うどん行く?」
えっ(絶句) マサノリの「行く?」は「行く!」と同意語である。
もう食べられないと言ったら、「あんたは見てればいいから」
そんな~
やはりうどんも美味しかった(^^)
私たちの遠征は、体力と胃袋を酷使するのだ。


その31(2001.08.06)愛のライフサイクル 

二子山親方夫婦が離婚した。
そのニュースを聞いたとき、何ともいえない脱力感があった。でも、そのすぐ後で、夫人がこれまで走り抜けてきたことを思い、第2の人生をと思ったことも無理はないように思った。
よく、男の人はやせ我慢をすることで自らの美学を貫こうとする。そうしないと崩れてしまうかもしれない自分を律するためかもしれない。また、その美学に、周囲も理解を示す。
でも、この方法は女性には向かない。ストレスが高まり、それがきつい言動につながり、「可愛げのない女」といわれてしまうのだ。
やはり女性は自分の心の中のものを親しい人間に話すことによって救われる部分がある。また、話しているうちに、自分の心の中にあるものに気づいたりもする。

今回のニュースを聞いて、『凛として…。』を読んだ。
そして思ったこと。
自分の美学を貫いている男性に対して、女性は理解しようと努力する。自分まで同じ美学を押し付けられても、それに応えようとする。ただ、それが他ならぬ本人によって破られてしまったとき、女性は大きく失望する。
さらに、ここ一番というときに、自分や周りの人間を守ってくれなかったときに、決定的に幻滅する。つまり、美学の中に逃げ込もうとしている姿勢を見つけたときだ。
幸い、わが夫はいろいろなことで私の楯になってくれているのを感じている。
やはり女性が安心するのは、いざというときにパートナーが頼りになることである。