InDesign_to_Full-Jについて
既存のInDesignファイルからFull-Jを書き出したり、J-STAGEサイト の登載ガイドライン・マニュアルのページに掲載されているテンプレートファイル(Word版)を、Full-Jのサンプルも参考に、InDesign読込用に改変したファイルをInDesignに読み込んで、Word→InDesign→Full-Jのワークフローを実現するセットです。既存のInDesignデータでも共通のXSLTを使って書き出すことができるようにしました。また、タグをあらかじめ付けたテキスト(XML形式)を読み込むことで、画面上でのタグ付けの負担を軽減する方法もご提案します。下のボタンをクリックしてセットをダウンロードしてください。
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セットおよびその内容
index.html:
セットの説明のこのページです。
template_ja_for_indesign.docx:
J-STAGEのサイトに上がっているテンプレート(Word版)をInDesign読込用に改変したものです
Word_preset_etcフォルダ:
template_ja_for_indesign.docxとJ-STAGE用プリセット.smpが入っています。プリセットの登録場所の説明もあります。
InDesign_sampleフォルダ:
InDesign_to_Full-J.indt、sample.indd、sample.idml、既存のInDesignデータにJ-STAGEのタグセットを読み込むtag.xmlと、Wordに貼り付けられた画像を元に作ったpsdファイル等が入っています。for_read_xml.xmlは、読込用テキストをXML形式で作ったものです。段落スタイルはWord用テンプレートに合わせています。tag_sample_for_indesign.xmlは、InDesignからXSLTを当てずに書き出したXMLです。InDesign上でのタグ付けの参考にお使いください。
InDesign_to_JATS_Full-J.xsl:
既存のInDesignファイルからFull-Jを書き出す時に当てるXSLTのファイルです
1_1.xml:
InDesignから書き出したFull-Jです。画像はWeb用にフォーマット済のものがimagesフォルダに保存されますが、これを仕様に従ってリネームのうえGraphicsフォルダに入れ、XML上では画像フォルダへのパスを削除しています(XMLエディター上ではリンク切れになります)
InDesignのテンプレートには必要なスタイルが設定してあります。ご都合に合わせて修正してください。バージョンは2021です。
文字組アキ量設定は、大石十三夫さんのおじんの文字組アキ量設定 を使わせていただいています。
合成フォントは、見本用にAdobe FontsでCentury Old Style Std Regular、 Century Old Style Std Italic、Century Old Style Std Boldをアクティベートしています。それぞれの環境に合わせてフォントを設定してください。 XSLTの修正については、テンプレートルールで該当箇所がわかるようにはなっていますが、やはりXSLTを触ったことがある方でないと難しいかもしれません。身近に担当する方がいればお仕事の上でも大変効率的にできるかと思います。身近にいないということでしたら、もしよろしければメディア木龍 にご相談、ご用命ください。
まずは、YouTubeのメディア木龍チャンネル で公開しているXML_to_InDesignからInDesign_to_Full-Jへ という動画をご覧ください。
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ここでは、これから説明する内容の仕組みについて触れています。
「タグをスタイルにマッピング」「スタイルをタグにマッピング」で、InDesignのスタイル名をInDesignの中に留めておけることには大きなメリットがあります。
スタイルの整理のためにスタイル名の頭に数字を入れている場合は特にです。XMLのタグ名では、冒頭に数字があるのはご法度なのです。
なので既存の段落スタイルを変えずに作業できるメリットは大変大きいです。それによって、ファイルごとにXSLTを作る必要がなくなります。仕事ごとのカスタマイズは必要ですが。
次に、セットに入ったファイルを使用した作業について具体的に説明します。
既存のInDesignデータからFull-Jを書き出す場合
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長年段落スタイル・文字スタイル等を維持・メンテナンスしているフォーマットを使用してデータを作成されている場合は特におすすめです。書き出しが楽になる可能性があります。書き出しからJ-STAGEへのアップロードだけメディア木龍にご依頼いただく場合も、料金がお得になる可能性があります。
校了済のファイルをコピーして、書き出し用のファイルを用意します
タグパレットからtag.xmlを読み込んで、J-STAGE用のタグが選択できるようにします
ヘッダーとフッターがある表にそれぞれヘッダー・フッターが設定してあるか確認してください(ヘッダー・フッターの情報をXSLTで使用するため)
そのうえで、表スタイルの機能を使用していただくと、整形の手間も緩和でき、安定した書き出しができます
スタイルをタグにマッピングします
面倒ですが、一度設定できてしまえば、他のファイルについてはすでにマッピング済のファイルからマッピング情報ごと読み込めます
スタイルでマッピングしきれなかったものは手動でタグ付けします(tag_sample_for_indesign.xmlを参考にしてください)
手動でつけたタグは、その後にスタイルをタグにマッピングをすると消えてしまいますので気を付けてください
文章中のタグは文字スタイルで付けますが、文字スタイルの中に文字スタイルは付けられないので、そういう部分をタグパネルでつけるようにします
仕様上は<p>タグの配下に表があってもいいようなのですが、表の上の<p>タグは取ります
XSLTの方も、その前提で作っています
著者の名前等でタグの付け漏れが発生しやすいので、まずはテスト書き出しで、ブラウザ上等で確認することをお勧めします
次々さっさと書き出して、後でまとめて確認するというのももちろんありです
XSLTを当ててFull-Jを書き出します
InDesign_to_JATS_Full-J.xslは、隅付括弧の部分に情報を入力しておいてください。雑誌ごとに用意しておくと便利です。
本文中にない情報をInDesignの欄外に必要な項目を入れておくことで隅付括弧の部分も自動的に入力することが可能です(XSLTの修正が必要)
お使いのXMLエディターやテキストエディターで確認、修正します
画像はimagesに書き出されますが、アップロードの際にはGraphicsフォルダに入れて、Full-Jに入っているパスは削除して、それぞれのルールに沿ったファイル名のみにしてください。詳しくはJ-STAGEサイト にあるJ-STAGE XMLデータフォーマットガイドライン(JATS1.1版) をご覧ください。
画像ファイル(全文HTML 本文中で参照する画像)
・・・・・・・・・・・・・Graphics フォルダ内に下記ファイル名で格納する。任意のファイル名.拡張子(.jpg, .gif, .png)
4.3. ファイルパス
Graphical Abstract、図表などの画像ファイルや電子付録ファイルを記述する場合、ファイル名(拡張子含む)のみを記述することとする。GraphicsフォルダやSupplフォルダの記述は不要。
原稿からXMLを意識して作る場合
Word原稿がある場合
Wordの配置
原稿はtemplate_ja_for_indesign.docxに登録してあるスタイルを使用してください
J-STAGE用プリセット.smpを環境設定ファイルの指定個所 に登録します
InDesign_to_Full-J.indtから、新規ファイルを作成する
Wordデータを配置する時に、J-STAGE用プリセットを選択する
著者が文字スタイルで著者一人一人をタグ付けすることは考えにくいので、著者側はおおむね段落スタイルのみで済むようにしています
配置します
全選択してスタイルのオーバーライドを消去します
セクションで配置が止まりますので、余裕のあるフレームに配置してから該当個所に配置します
テキスト原稿がある場合
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InDesign_to_Full-J.indtから、新規ファイルを作成する(該当フレームに直接読み込まれるようにフレームにタグがついています)
構造パネルからfor_read_xml.xmlを読み込みます
すでにタグをスタイルにマッピングしてありますので、必要な個所にある程度スタイルがついた状態で配置されます
スタイルがついていないところには付けて、いったんスタイルをタグにマッピングします
その後、不足しているタグは、タグパネルから直接付けます
for_read_xml.xmlは見本ですので、タグに慣れてきたら部品を切り貼りするなどしてお使いください
タグをスタイルにマッピングと、スタイルをタグにマッピングについての仕組みと注意事項については、メディア木龍チャンネル で説明を公開しています
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バージョン履歴
2022-09-07 for_read_xml.xmlとInDesign_to_Full-J.indtを調整して、表の再現をしやすくしました。
2021-11-11 見出し周りの行取り・グリッド揃えの設定値を修正しました。
2021-11-08 XSLTでtable-wrap-footのapply-templatesが重複していたのを修正しました。失礼しました。
2021-11-01 InDesign_to_JATS_Full-J.xslを、テーブルのフッターをテーブル内に入れてもテーブル外に置いても対応できるようにしました。 InDesign_to_Full-J.indtの表スタイルの設定を一部修正しました。 アブストラクトがない場合にも対応しました。
2021-09-16 JATS変換の際のsecの入れ子の反映に対応しました。
2021-09-12 テーブルのフッターをテーブルの分けた場合のXSLTとtfotter_separate_sample.inddを追加しました。併せてpタグの処理を一部修正しました。
2021-09-06 InDesign_to_JATS_Full-J.xslのキャプション部分の記述を簡略化、開発の過程で過剰についていたexclude-result-prefixesをaidのみに修正
2021-09-05 for_read_xml.xmlの段落スタイルにあたるタグをWordと統一
2021-09-05 sample.inddでタグを調整
2021-05-19 英語の所属先と番号が合わなくなる問題を修正
2021-04-27 Ver. 1公開
このセットについての連絡先:
メディア木龍 木龍美代子
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