その10(2017年8月17日)『蘆刈』文学散歩(1)(2016年11月のお話)
(この行事は2016年11月のものですが、2017年8月になってようやく公開です。大変遅くなり、申し訳ありません。)
2016年11月24日に京都精華大学の西野厚志先生によるレクチャーガーデン「谷崎文学を歩く」を聴講するのに合わせて、前日の23日に、谷崎潤一郎研究のつぶやきで知り合った、NPO法人イーライフサポートセンターの山本達男様(八幡市にお住まい)のご案内で、『蘆刈』文学散歩に行ってまいりました。
予定のコースは、男山の石清水八幡宮と蘆刈碑→橋本遊郭跡→木津川と流れ橋ということで、まずは予定通り石清水八幡宮へ。
まず目の前に現れたのは、厄除大祭・焼納神事で使われる大きな穴。今回は地元の方に車でご案内いただいたため、要点スポットを効率よく回ります。
次に現れたのが、謡曲弓八幡の札。この辺りは谷崎作品に大いに関係がありそうです。特に、最後の“本宮は、貞観元年行教和尚が宇佐八幡に参籠して神告を受け、奏請して建立したという”というところは大変大きな収穫でした。というのは、谷崎作品のところどころに宗像三女神が埋め込まれているのを感じていたからです。宇佐神宮の御祭神に、三女神がいらっしゃいました。
こちらの案内板をじっくり読むと、さらに谷崎作品との関わりが見えてきます。
この後、信長の築地塀等が現れます。
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文学碑は展望台の上にありますが、石清水八幡宮は竹が名産ということで、そこに行く前にNPO法人たけくらぶの展示があります。
そして、いよいよ『蘆刈』文学碑。碑文の文字は、昭和8年に刊行された潤一郎自筆本によるとのことで、この文学碑は、「やわた文学碑建立事業」の第三基目として、谷崎生誕百年にあたる1986年7月24日に除幕されたことが書かれています。
展望台の後は、竹林を通ってエジソン碑へ。ここの竹が電球に使うフィラメントに適していたそうです。深川もそうなのですが、父が祖父から任されたという点灯社といい、『痴人の愛』の主人公といい、谷崎やその作品周辺と電気は、常に近くにありますね。『夢の浮橋』の主人公も賀茂別雷命ですし。
石清水八幡宮のイラストマップです。
また今度、ゆっくり行ってみたいですね。松花堂庭園も含めて。松花堂昭乗も谷崎に関連ありそうですので。
この後も、文学散歩はまだまだ続きます。